ほぷしぃ

CD/DVDのススメ

CD /  DVD /  DVD±R /  DVD±R DL /  DVD±RW /  DVD−RAM

DVD

更新日:2005年11月09日

DVDとは

DVDは「Digital Versatile Disk(デジタル多目的ディスク)」の略で、映像や音楽、パソコンデータなど様々な用途で使用するために作られたディスクです。

外観はCDと同じ直径12cm、厚さ1.2mmのディスク盤ですが、DVDは反りに強くするため半分の厚さのディスクを2枚貼り合わせた構造になっています。

DVDは大容量

DVDは記録できるデータ量が大幅にアップしています。
CDのデータ容量が650MBなのに対して、DVDは4.7GBと約7倍ものデータを記録することができます。

また記録層を2層持つこともできるので、片面だけで最大8.5GBの記録が可能です。
実際2時間を超える長時間映画のDVDの多くは片面2層ディスクになっています。

さらにDVDは2枚貼り合わせ構造なので表裏両面にデータを記録することもでき、両面×2層を使用すると17GBもの大容量ディスクとなります。
しかし両面にデータを記録するとラベルを印刷することができないため、両面ディスクは殆ど見かけません。

片面1層 片面2層 両面1層 両面2層
4.7GB 8.5GB 9.4GB 17GB

DVD−Video

映画など映像データを記録したDVDのことを「DVD−Video」といいます。 単に「DVD」という場合はこのDVD−Videoを指す事が多いようです。
DVD−Videoを再生できるAV機器には下のような「VIDEO」の文字が入ったロゴマークが付いています。

DVD−Videoロゴ

映像信号は「明るさ(Y)」「青色差(U)」「赤色差(V)」の3成分からなっており VHSビデオはYUV全てを、S−VHSではUV成分をまとめて記録していたため画質があまりよくありませんでした。
DVDで採用されたMPEG2という映像圧縮形式では、YUVを別々に記録するためクリアな映像が得られます。
DVDの高画質を引き出すにはYUVを別々に送信できるD端子やコンポーネントなどのケーブルを使う必要があります。

ビデオケーブル
(コンポジットケーブル)
S端子ケーブル コンポーネントケーブル D端子ケーブル
低画質 中画質 高画質 高画質
VHS用 S−VHS用 DVD、ハイビジョン用

DVD−Audio

CDのように音楽データを記録したDVDのことを「DVD−Audio」といいます。
DVD−Audioはデータの記録形式がDVD−Videoと違うので、再生にはDVD−Audioに対応したプレーヤーが必要です。
DVD−Audio対応のAV機器には下のような「Audio」の文字が入ったロゴマークが付いています。

DVD−Audioロゴ

DVD−Audioはその大容量を生かした高音質の録音が可能となっています。
具体的にはサンプリング周波数(デジタル化の時間間隔)や量子化ビット(デジタルデータの桁数)、チャンネル数(スピーカーの数)を増やす事が出来ます。
逆にCDと同じ音質ならば400分を超える長時間録音も可能です。

DVD−AudioとCDの違い
  DVD−Audio CD−DA
サンプリング周波数 192kHz 〜 44.1kHz 44.1kHzのみ
量子化ビット 24 / 20 / 16ビット 16ビットのみ
チャンネル 6ch(5.1ch) / 2ch 2chのみ

DVD−ROM

パソコンデータを記録したDVDを「DVD−ROM」といいます。 「ROM」とは「Read Only Memory(読み取り専用記録)」の略です。
DVD−ROMを読み込めるパソコンには下のような「ROM」の文字が入ったロゴマークが付いています。

DVD−Videoロゴ

DVD−ROMはデータのピットの型からスタンプを押すように安価に大量生産できるため、最近では付録にDVD−ROMが付いてくる雑誌も増えてきました。

DVD−ROMはUDFというOSに依存しない国際標準のファイルフォーマットを使用しているため、 Windows、MacOS、Linuxなどから同じようにアクセスすることができます。
また従来との互換性を保つためにCD−ROMと同じISO9660フォーマットの情報も付加したUDFブリッジという方式により ISO9660に対応したシステムからも全ファイルにアクセスできるようになっています。

DVD−Videoロゴ

実はDVD−VideoやDVD−AudioもUDFフォーマットで映像や音楽データを記録したDVD−ROMの一種で、 パソコンのDVD−ROMドライブから映像や音楽のファイルを見る事ができます。

DVDの構造

DVDはCDと同じ光ディスクで基本的な原理はCDと同じです。
透明の樹脂層からレーザー光を当てて、その反射光の明るさを読み取ります。
反射光は平らなランド部分では明るく、突き出たピット部分では暗くなるように設計されていて、 この明暗の差がデータを表しています。

DVDはCDの半分以下のサイズのピットで高密度化を行い、さらに効率の良い誤り訂正符号を用いることでCDの7倍もの記録容量を実現しています。

生成の違うディスクを張り合わせると伸縮率が異なり湿気などで反りやすくなるので、 片面のディスクでもダミー層にはちゃんと保護層、反射層、樹脂層があり反りにくくしていす。

DVD−ROMの構造

樹脂層 ポリカーボネート製の透明な層
反射層(レイヤー0) 2層目のデータが記録された半透明の金メッキの層
反射層(レイヤー1) 1層目のデータが記録されたアルミ製の層
保護層 傷、歪みなどからデータを護るUV硬化樹脂の層
接着面 表裏2枚の基盤を接着する

厚みを半分にしてレーザー照準の精度アップ

ピットが小さくなったので読み取りレーザー光の照準も高精度にする必要があります。

CDやDVDのようにディスク遠方からレーザー光を照射する場合、ディスクが傾いているとレーザー光が偏って屈折してしまい焦点が歪んでしまいます。 焦点の歪は樹脂層の厚さに比例するので、樹脂層の厚さをCDの半分まで薄くすることで歪みを小さく抑えています。

DVD−Videoロゴ

半透明の2層目で容量倍増

DVDのもう一つの特徴は2層目の存在でしょう。
一見、2層目が邪魔で1層目が読み取れないような感じがしますが、レーザー光の焦点は非常に小さく絞るため1層目に焦点を合わせている時は2層目は完全にボケてしまい邪魔にはなりません。 2層目を読むときも同様に、1層目まで行って反射してきた光もボケているので2層目の読込に支障はありません。

DVD−Videoロゴ

2層ディスクの容量が単層ディスクの容量の2倍より少ないのは、2層の反射光で読み取り精度が下がる対策でピットの間隔を広くしてエラーを防いでいるからです。


前のページへ ページのトップへ 次のページへ